

お風呂場に生えるカビ、食パンやお餅に生えるカビ、私たちの健康を害するものというより、見た目に不快なものというイメージがありますよね。
ですがこのカビ、深刻な病気を引き起こす原因にもなるのです。
なんとなく頭が痛い、喉がイガイガする、咳がとまらない、なんてことはありませんか?
もしも2週間以上症状が続くのであればそれはカビが原因の病気かもしれません。
カビってそもそもどんなもの?
ひとつひとつのカビはとても小さくて目には見えませんがたくさんのカビが寄り集まった集合体が私たちの目に見えているカビです。
つまり目には見えないけれど空気中いたる所にカビはうじゃうじゃ・・・
じつは人間の体にもカビは入ってきます。
私たちが口にする味噌、醤油、日本酒、鰹節、ブルーチーズなどはカビを有益に利用した食品です。
しかし、私たちの免疫力が低下した状態のとき、カビは病気を引き起こす原因になってしまうのです。
カビは頭痛や喉のイガイガの原因に!
中毒
中毒は、カビの生えた食品を食べないことで防げます。
この時、カビが生えている箇所だけ切り取るのではなくカビが見えない部分も破棄しましょう。
まだ目には見えていなくても相当数のカビがその食品に発生していると考えられるからです。
感染症
感染症の主な病気には、「肺アスペルギルス症」があります。
カビの一種アスペルギルスが、体の中に入り込み増殖することで発症する肺炎で
湿った咳と痰、頭痛、微熱、深刻化すると呼吸困難などの症状が現れます。
アスペルギルス自体は、どこにでもいる普通のカビでおもにホコリに多く生息しています。
アレルギー
アレルギー性の主な病気には、「夏型過敏症肺炎」があります。
カビの一種トリコスポロンによって引き起こされるアレルギー性の肺炎で
乾いた咳や喉のイガイガ、頭痛、微熱、深刻化すると呼吸困難など夏風邪や気管支炎に似た症状が現れます。
6~10月頃、発症のピークを迎えカビが減少する10月以降症状は治まるものの
毎年繰り返し慢性化してしまうと危険な状態になる場合があります。
トリコスポロンは湿った場所を好み夏場のエアコン内部などに発生します。
意外と怖いカビへの予防と対処法
カビが最も増殖しやすい条件は
- 温度が20~30℃
- 湿度が60%以上
- カビの養分(ホコリ、皮脂、石鹸カスなど)がある
と言われています。
つまりこの3つの条件をなるべく揃えないように気を付けることが必要になります。
とはいえ私たち人間も、温度はやはり20~30℃が快適ですよね。
ならば2. と3. を工夫して乗り切るしかありません。
湿度を60%以下にコントロールする
除湿器を活用してジメジメしないよう湿度をコントロールしましょう。
そしてこまめに窓を開けてしっかり換気することが大切です。
このとき、クローゼットや押し入れの扉も開けて、あわせて風通ししてください。
風が通りやすいように、中身は詰め込み過ぎず隙間をあけておくこともポイントです。
最近の住宅は戸建、集合住宅関係なく気密性が高くカビにとっても生きやすい環境であることが多いようです。
エアコンを稼働や換気扇を回していると窓を開けることを怠りがちになってしまいますがぜひ風通しの良い家を心がけましょう。
カビの養分となるホコリなどを溜め込まない
一番大事なのはこまめにお掃除をすることです。
ここで、特に気を付けて掃除したい箇所があります。
エアコン
エアコンの内部は、ホコリも湿度もたっぷりあってカビが増殖しやすい条件がそろっています。
エアコン送風口から大量のカビが部屋中にまき散らされるなんて想像するだけで、くらくらしてしまいます。
フィルター掃除はとにかくこまめに。
そして、クーラーを使ったあとは、送風または除湿モードに切り替え30分程度エアコン内部を乾燥させてください。
寝具
寝具も汗や皮脂汚れがよく付き、湿気やすいですね。
カバー類はこまめに洗いましょう。
また、敷きっぱなしあるいは起きてすぐにたたんでしまうのではなく立てかけたり干したり風を通すようにしてください。
布団乾燥機を使うのもいいですよ。
浴室
カビは高温に弱いため、50℃のシャワーを10秒間かけると表面にいるカビは死んでしまうと言われています。
お風呂あがりに高温シャワーを浴室にするよう習慣づけましょう。
家具や家電の裏側
ここでもポイントはやはり風通しです。
大きな家具や家電を壁にぴったり付けて置くのはNGです。
窓まわり、カーテン
窓まわりには結露ができてしまいますね。
ガラス部分だけではなくサッシなど金属部分の水滴も拭きあげましょう。
見落としがちな窓に揺れるカーテンのお手入れも忘れないでくださいね。
免疫力を高める
風通しの良い清潔な空間とともに大切なのは免疫力がある体をつくることではないでしょうか。
免疫力を上げるためには代謝を上げ自律神経を整えると良いそうです。
・バランスの良い食事
・適度な運動やウォーキング
・ストレスをためない、適度な笑い
・睡眠
わかってはいるけどなかなか実践できていないことが多いかもしれません。
自分自身をただ甘やかすのではなく大切にするということがポイントのようですね。
まずは1つずつでも取り入れたいところです。
カビを吸い込むとどうなる?カビへの対処法を解説!まとめ
身近でありながらじつはあまり詳しく知らないカビ。
気持ち悪いと放っておくと体に悪影響を及ぼす可能性があるということがわかりました。
部屋に潜むカビが増えないようこまめな掃除と換気でホコリもカビも追い出してしまいましょう。また、日々の生活習慣を見直しカビによる病原菌が入りにくい体を目指しましょう。